Magic Academy ~古からの盟約~
妖精は基本的におとなしい種族で、また、人前にめったに姿を現すことはない。

「でもさ、外の世界ってすっごく楽しいでしょ?誘惑には勝てないっていうのかなぁ?」

「そうやってほいほい出てくるから、うっかり見つけられちゃったり、変なのに見つかって、捕まったりしちゃうのよ」

好奇心旺盛でイタズラ好きなため、しばしば目撃されることもあったので、妖精の存在自体は認知されていた。
だが、そのせいで、妖精は闇で高く取引されていると言われていて、妖精が行方不明になった、なんて話題がしばしばあがることもあった。

「君たちがルールを守ってくれればいいだけの話だろ?僕たちが外に出るのを制限されるなんて可笑しいじゃないか」

クルはぷぅっと頬を膨らませて言う。

「この世界は、君たちだけのものじゃないんだよ」

言われてヒュープリッツァは黙った。
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