Magic Academy ~古からの盟約~
「どうかしたのか?」

シークが聞くと、そらはまだわかんないんだけど、と前置きして答える。

「もしかして、長老様は外に出たら襲われることを知ってたんじゃないかなって」

「どうしてそう思うんだ?」

みんなが一斉にそらを見る。

「や、だって、今までそんな風に言うことなかったのに、急に言われ始めたってことは、少なくともそうした方がいいって思ったからってことで、考えられるのはそれかなって」

そらの言葉に、ウォルフが続ける。

「その可能性もなくはないな。もしかしたら、行方不明になった者が出てきたからということも考えられるが」

そう言ってちらりとクルを見る。

「最近は聞いてないよ、誰かが行方不明になったって話は」

「世界議会の方でも、そんな報告は入ってなかった」

ヒュープリッツァも付け加える。

「…なら、可能性は十分に考えられるってことか」

ウォルフは小さく呟いた。
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