谺する愛
星降る秘湯


真知子は、年に一度ある


職員旅行の登山に参加して、

一度位は故郷の山を登ってみようと思った。


小さい時から眺めた故郷の山に、

一度も登ったことがない。


夢中で駆け抜けた人生を

じっくり見詰める場に、山を選んだのだ。

夏休みを利用した、

職員のリクリエーションである。


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