彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
☆☆☆

人形と共に家に帰る道のり、俺は幸せだった。


道路を走るあの車の運転手よりも。


横断歩道を母親と共にわたる子供よりも。


空を自由に飛び回るとりたちよりも。


俺は幸せだと胸を張って言う事ができた。


だって、隣には結音がいるんだぞ。


俺の隣で俺と手をつなぎ、笑いあいながら歩いている。


こんな当たり前の日常がどれほど幸せか。


きっと他のやつらには理解できない。


もちろん、隣で歩いているのは人形だ。


名前もまだつけていない。


それでも、俺は自分が一番幸せだと断言することができた。
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