片想い連鎖
恐る恐る窓の外を覗いてみる。


グラウンドを見るとサッカー部は練習を始めていたようだ。


ああ、今日も高梨くんがキラキラ輝いてる。


うっとりとながめていた時、遅れて来た人影を確認した。



「げっ、アイツだ」



さっきまで話していたヤツがノコノコとやって来た。


って、重役出勤かよ。


背は高くて、すらっとしてて、髪は茶髪、このあたりがチャラさをさらに増している。


「これからはヤツに見つからないようにここから見なくちゃいけないのか…」



覗き見をするのを止める気は全くなかった。


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