Anemone~君を思い。涙する~


あっというまに家についちゃった。

【もっと一緒に居たい。】

そんな我が儘な考えがある。

蓮くんを困らすだけなのに...。

-----ストン。

「そんな顔しないでよ..。」

「え..。」

「また明日も会えるから!」

「うん!!」




----バタン。


部屋に入るなり溜め込んでいたものが溢れてきた

瞳から溢れ落ちた涙が床を濡らしていく。

名前を呼ばれて、

手を繋いで、

一緒に帰れて、

嬉しいのに。嬉しいはずなのに。

流れてくるものは正直だ。


《明日も会えるから》

明日も、蓮くんは隣に居てくれるのかな。

その次の日も

次の日も



私の彼氏で..。

私の夢を壊さないでくれるのかな。

< 33 / 58 >

この作品をシェア

pagetop