ミチ
一歩踏み出すと、
少しだけ果てが見えた気がした。
この未知なる道を、これから独りで歩んでいくんだろうか。
最初は少し怖かった。
だから、まずは手も足もついて、
四つん這いで歩いてみる事にした。
すると周りは皆、
歓喜をあげて喜んだ。
まずは険しい道は、
このように慎重に進めばいいんだと思った。
誰にも教わらず、
誰に助けを請う事もせず、自然とそういうものなんだと悟った。
ふと気がつくと、
周りは皆、駆け足で急ぐように生きているような気がした。
額に汗しながら、懸命に生きている気がした。
この世には時間という概念があって、
皆‘果て’に向かって歩んでるみたいだ。
どうやら、急がないといけないらしい…