初恋も二度目なら
「いいか、小夜。初対面の野郎と会って、話をすることで、自分の嫌な面を見せつけられることもあるだろう。だが逆に言えば、自分の良いところも見つかる。つまり、自分を知ることにつながる」
「部長・・・」
「婚活は就職活動と似ている。就きたい職を見つけ、それに適した会社を見つけるのは、自分の性格を知らなきゃ見つけることは難しい」
「なるほど・・・」
「面接をすることで、互いに合うと分かれば採用。俺たち雇われる側は、時間と能力を会社に提供し、雇う側はそれに見合った場所や地位と金をくれる。つまりギブアンドテイク。対人関係はもちろん、友人でも恋人同士でも、基本はギブアンドテイクだろ?」
「はい」
「環境や状況、そして人の気持ちは常に変化する。だからそこに終わりはないんだよ。婚活でも、相手見つけてつき合い始めたら終わりじゃない。まして結婚まで考えるなら尚更だ。互いの人生に一生かけて関わることは、生半可な気持ちじゃできないし、俺はそんな気持ちで関わるヤツと関わるつもりはない。長々としゃべったが、とにかく関係を築くとは、そういうもんだと俺は思う」
「そうですね。部長、私・・・ありがとうございます」

部長って、私より5つ年上だけど、私よりはるかに知識と経験は豊富だから、説得力があって・・・つい部長の話に納得してしまう。

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