黒い羽と嘘と執着
side 次朗
俺は6歳の時、産みの親から離れて本邸に移り住んだ
それから産みの親とは会っていない
その事から読み取れることは、産みの親にとって俺は必要のない存在ってこと
それが分かってからは姐さんのことをずっと母親だと思っている
姐さんは思ってねぇだろうけど、俺は………出来れば…………
『~♪♪~~♪~』
ああ、また姐さんからの呼び出しだ
『次朗』
「はい」
『帰ってらっしゃい』
「はい」
姐さんは決まって親父のいない日に俺を呼び出す