涙色のバレンタイン。






「白状しな?」


「え…?」




「菊って、嘘つけない性格だよね。本当に」



「……花?」


「いいからちょっと、来て。授業くらいサボっても大丈夫だから」





花が強引にあたしを引っ張って、屋上へ連れて行った。



風が頬を撫でて、寒さが身に染みる。






花が前を歩いて、フェンスに手をかけた。





「……何かさ、大雅と菊。付き合っているようで、嘘っぽいんだけど…」






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