瞬く星の下で
序章:神さまと賭けをする
沙羅は、生まれた時から病院を出たことがなかった。


心臓の病気のせいで。


そして、一生病院から出ることはない。


あと、3ヶ月しか生きられないから。


だから、沙羅は賭けをした。


自分に意地悪な運命を与えた神さまと。


「私は、病院から出ることさえできたら、きっと素敵な恋ができると思う」


神さまはこう答えた。


「どうだろう。儂は意地悪な運命しか与えないぞ。それでもいいなら、1つ機会をつくってやろう」


「それでも、いい」


沙羅は、笑った。







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