佐伯さん



その満月の周辺で、必死に輝き続けようとするちっせぇ星は暗い闇の中でキラキラと、これでもかってぐれえに光りやがって……



お前らも可哀想だな~

どんだけ光ったって何も変わんねーのに。
ちっせぇもんが、でっけぇ満月に勝てるはずなんてねえんだよ。



何てバカらしいことを考えながら
部屋に戻り、窓を締め…

外の景色を遮るように、ブラウンのカーテンを閉める。



未だに煙を出すタバコを灰皿でぐしゃっと潰してソファーに体を預けた。





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