佐伯さん
「ハァ、ハァハァ……」
息が荒い。さすがにここまで全速力で走ってくるのは辛い。
いくら長距離が得意で走るのが早いあたしでも、坂を走って上るだけで息切れだ。
あ、…早いのは関係ないか。
荒い息を整えて教室へと続く長い廊下を歩く。
教室の前につきドアをガラリと開ければ、クラスメイトのほぼ全員の目が一瞬にしてこちらに向く。
やめてほしいね。
こんな大人数に見られると照れてしまう!
「えへっ遅刻しちゃいましたー」
一言言って、開けたドアを静かに閉めた。