私-前編-
第五章 命×生

感謝



“妊娠してますね”


内診をされながら横にある小さなモニターに目をやった…――




アキとの…



私の………赤ちゃん



内診が終わり診察室へと入った。

“少し出血してますね。”

『産みたいんですけど…』

私がいきなり言ったので先生は目を丸くしていた…。

“じゃあ…一応張り止めのお薬出しときます。
あと…両親と相手ときちんと話してね。”


『…はい。』




診察室を出た私にナツと兄がかけ寄った。

「亜美!!お前…」

兄が言った。


「なぁ…ケン君…亜美と二人にしてくれへん?」

ナツが言うと兄は「保険証取りに帰ってくる」と告げて出ていった。


ナツは受け付けに行くと保険証もってくるまで待たせてもらえるように頼んでくれた。


「亜美…ゆっくりでいいから…話して?」



私は話し始めた…――



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