私-前編-

迷わない



何でなの…



アキ……―――

                                                            
私は兄の部屋へと向かった。
                        
『なぁ……アキの番号教えて‥』


「お前知ってるやろ?」


『えっ…消してしもた。』


「はいよ」

兄は電話番号を紙に書いて渡してくれた。


「言うんか?」


            
『まだわからん』

私はそれだけ言うと部屋に戻った。
                                    

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