滝本くんのHPが10を切りました。

そう思っていると、藤田くんが女の子たちに一言二言言って滝本くんと一緒にこちらに向かって歩いてきた。




「あわわわ、ら、蘭ちゃん!滝本くんたちがこっちに……!!」




蘭ちゃんの肩をバシバシと叩いてそう言うと、蘭ちゃんは




「何を今更………」




と言ってバシバシ叩く私の手を阻止すべく掴んだ。





「佐原さん、おはよう」




藤田くんがいつもの人懐っこいような笑顔で私にそう挨拶すると、隣にいた滝本くんも、




「……おはよう」




と小さく言った。




「お、はよう!!」




さっき言えなかった言葉を口にするとなんだか恥ずかしい気持ちになって、思わず蘭ちゃんの後ろに隠れた。




「えー、なになに。なんで隠れるの」




確実になんで隠れているかわかっているであろう藤田くんは、ニヤニヤしながら私を覗き込む。

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