課長、ちゃんと聞いてください。
「……でもさぁ、確かに五十嵐って」






田辺がいきなり声のトーンを落とした。




みんなの視線が田辺の顔に集中する。






「実はけっこう出来る奴だったよな。


ほら、実験とかレポートとか、皆の面倒よく見てたし。

サークルでも渉外のリーダーみたいになってたしな」






「あー、たしかに!!」






「人当たり良いからさ、外部の人と連絡とるときとか、けっこう上手いことやってたもんな。

学祭の材料の仕入れとかも、やけに安くしてもらったりしてて、助かったよな」






「あー、そうだったそうだった!!

てか懐かしいなぁ、サークルとか学祭とあ!!」






「あー、あのころに戻りてぇ………」






「そーいや三回生の学祭ん時さ……」






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