廻る時の中で


それから私達は頻繁に会うようになった。

会う度に親しくなっていった。

この日は丘の隣にある林へと散歩に行った。

この林はとてもきれいな湖があることで有名で。

私達は一緒に湖のまわりを歩いた。

穏やかな日の光が湖面を輝かせる。

浅瀬では小鳥が水浴びをしていた。

今までにこれほどまで美しい湖だとは思ったことはなかった。

それも貴方がいたからかしら。

また、ある日は丘のふもとに広がる花畑へと行った。

ちょうど季節のハースの花が咲いていて、一面は淡いピンクの絨毯のようだった。

私はそれで輪を作って、貴方にかぶせたわ。

そうしたら、貴方はハースの花を一輪積んで、私に渡してくれた。

とても嬉しかった。

お城に帰って、お気に入りの花瓶に飾ってもらったの。


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