さあ、愛される覚悟を・・・


ずっとずっと親友であり、悪友であり、戦友だと言ってきた相手。
遼がいつも、こんなに優しい瞳であたしを見ていたのだとしたら、もしかしたらあたしは、その言葉でたくさん遼のことを傷つけてきたのかもしれない。




「遼」
「うん?」
「あたし、遼のことなら何でも知ってると思ってたんだ。でもね、知らないこともいっぱいあるね」
「んー、まぁ……そりゃあ、隠してきた部分もあるっていうか…」

遼の自嘲気味の笑みに、あたしは繋いだ手に力を篭めた。



「遼のこと、いっぱい知りたい。これからいっぱい知りたいから…あたしに遼のこと教えてね?」

あたしの言葉にビックリした顔をした遼の口許が、みるみるうちに歪んだ笑みを作った。
今度は逆に、あたしが驚いて遼を見つめていると、空いてる方の手で後頭部を固定されて、そのまま唇を奪われた。



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