さかさまさか
優しい奴。
『近藤さんって言うのは、ぼくにこの目をかけてくれて』
『うん。』
『優しいんだ。』
『それで』
『結婚はしてなくて。』
『うん。』
『彼女はいてる。』
『じゃぁ、ダメじゃん。』
『なんか、恋人になりたいとかじゃなくて』
『憧れ。』
『うん。』
『難しいね』
『うん。』
『けどその人、ケンジの事好き何じゃない。』
『嫌いじゃないと思う。弟みたいな。』
『愛はあるわけよ。』
『うん。』
『いいんじゃない。』
『何が?』
『そのままで』
『うん。』

『ケンジの愛は深いよね。』
『はぁー。』
『わかってくれればいいね。』
『うん。』
『あんたのいい所、優しいし、優しいし、優しいね。』
『それしかない?』
『なかなか出来ないよ。』
『ありがとね。』

この優しさにいつも甘えてる。
こいつの恋は叶わないと始めから、わかってる。

ありきたりで、いい加減な言葉をかけたくない。
だから、いつも抽象的な言葉になる。
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