ラスト・ラヴァー
序章 夕陽とひぐらし


「俺、天城(あまぎ)のことが好きなんだ。」



ひぐらしが鳴いている夕方

ほんのり涼しい風が頬をさする


そう、私の体温を下げてくれるかのように





でも私の体温は上がり続けていた


心拍数も





男子が…


あの三谷君が


私を好きって




「……………え……あ」



「俺と付き合ってくれ。」




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