悪魔なゾンビ少女

｢だってさ｣
ニュースを見た直樹が美香に向かって言った。
｢自業自得じゃん｣
美香は机の上に顔を伏せながらテレビから顔を背けた。
｢冷たいな｣
｢殺そうとしてきた人間に同情なんて出来ないし、罪悪感も持てない｣
｢でも機嫌は悪い、と｣
｢私が死んでもあれの結果が変わらないならーってなんかむしゃくしゃする。意味ない!!｣
そう言いながら美香は顔を机に向け足をじたばたさせた。
そんな美香を見ながら直樹は溜め息を吐いた。
｢だったら最初の計画を持ち掛けていたのを見た時に助ければ良かったのに｣
｢私を殺そうと言っている人達の所に突っ込んでいくほど物好きじゃない｣
直樹の言葉に美香は起き上がって反論した。
｢もし彼の返事が違っていたら？｣
直樹の問に美香は首をかしげた。
｢もし彼が殺さないと返事をしたらどうしたかなって思ってね｣
｢そうね、もし―｣

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