光り輝く命~救ってくれたのは君だった~

〇裏切り〇

ある日秋人に誘われ、あたしはなんの

ためらいもなく秋人の家に行った。

秋人は信頼できるお兄ちゃんみたいな存在

そう思っていた。

今思うと、自分はなんて浅はかで

バカだったんだろう。

秋人の家に入ると、なんかツーンとする

匂いがした。

タバコではない。

秋人はあたしに普通に話しかけ、

あたしも笑いながらそれに答えて、

特になんの違和感もなかった。

秋人の家に行って一時間

くらいたった頃だろうか。

秋人はビニールのような袋を取り出し、

口に当てて吸い始めた。

異様な匂いが部屋に立ち込める。

「これなに……?」

あたしは恐る恐る問いただした。

「なにってシンナーだよ。

お前やったことねえの!?」

ヤバい。怖い……。

背筋に冷たいものが走る。

「お前もやってみろ。

マジ気持ちいいから」

そう言って秋人は袋を近づけてきた。

「やめてよ!」




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