光り輝く命~救ってくれたのは君だった~
でも隼人の目を見ていたら

嘘をつけなかった。

「あたしの家ね……中学のとき親が

離婚したの。あたしはいらない子

みたいで両親に引き取り拒否されて…。

今は父親と暮らしてるんだけど、

中学のときね、家出したの。

仲良くなった子と悪いことたくさんした」

あたしは言葉に詰まった

「話して。大丈夫だから」

隼人はゆっくりと優しい口調で言った。

「そこで知り合った男の人にレイプ

された……。苦しかった……自業自得なのに

汚れたあたしなんか

どうでもいいと思って援助交際に

手を出した……」

あたしは気づくと声が震えていた。

「そこがあたしの居場所だと思ったの。

そのときだけ優しくされて

必要としてくれる。間違っているのは

わかってる……でも続けるうちにね、

ときどきレイプされたことが

頭の中でフラッシュバックするの……

それでねリストカットを始めたの」

あたしはリストバンドの上から

手首を握った。

「さとみと百合がね、

あたしにリストバンドをくれたの。

うれしかった。二人は親身になって

あたしにすごく優しくしてくれたの。

それからあたし、初めて彼氏ができたの

でね、今までのことちゃんと話そうと

思って全部言ったの。

彼は裏切ったりしないって言ってくれた

本当にうれしかった。でもね……

家に遊びに行ったら彼の友達がいて、

あたしは輪姦された。

あたしには生きる価値はないって思った

汚いあたしには生きる価値がないから…

死のうとしたの」
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