光り輝く命~救ってくれたのは君だった~

途中でさとみの好きなモンブランを買って

さとみの家に着くと

百合がチャイムを鳴らした。

しばらくして、

さとみのお母さんが出てきた。

どことなく顔色が悪い気がする。

「夏菜ちゃん、百合ちゃん、

わざわざありがとう。さとみ、部屋に

いるから上がって。私、夕飯の買い物

行くから」

そう言っておばさんは、少し疲れたような

笑顔を見せ出ていった。

とりあえずあたしと百合はさとみの

家に入り、丁寧に靴をそろえ

部屋に向かった。

ーコンコンー

百合が部屋の扉をノックする。

「さとみ、入るよ?」

そしてあたしたちは扉を開けた

さとみはカーテンを閉め切り、

薄暗い部屋の中でベッドに横たわっていた

「夏菜……百合……」

今にも消えそうな声で彼女はつぶやいた。

久しぶりに見るさとみの顔は青白く、

まるで精気がない人形のようだった。

「さとみ、どうしたのよ?

なにがあったの?」

あたしはさとみの髪を優しく撫でながら

訊いてみた。

「あたし妊娠してるの」

「嘘」
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