Treasure
ザワつきまくる教室の中。
大きな溜め息をつくはげガッパ。


「おい~。誰でもええからやらんかいな。
先生の仕事増やすなやぁ」


…きっしょ。
ほんまうといよなぁ、はげガッパ。
生理的に、無・理――★
まぁこういうだらけた感じの方が、いいんだけどね。

綾女はお構いなしに続ける。


「ほんまそれ! 
やる気ある奴なんか居らんって」

「ってか、あたしらのクラスでこんな目立つ委員する奴、
居ったらびっくりす――」



ガタッという椅子の音と共に、1つの掌が挙がった。
全員一斉に、その掌の元へと、顔を向けた。

若干骨が見える、ゴツゴツした手。




…そうや。
1人だけ居ったわ。

忘れてたや…。



あたしの苦手な、




 お祭り大好き男……


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