Treasure
「おい刹那ぁ! お前もかよ!」

「うっさいな陸斗。
 俺は立候補的な?」

「まじかよ! 
 お前ほんま好きやなぁこんなん」

「よう言うわ。
 お前もどうせそうやろ?」

「へへへ、バレた?」



小学生みたいにはしゃぐ、刹那と一緒に居る男子。


―――霧野陸斗

刹那と同じサッカー部で、185cmもある身長。
あたしも170cmくらいあんねんけど、見上げてまう。
ワックスで色んな方向へいってる髪。
まぁ合っとるからええんやけど。
お祭り系大好きで、ずっと刹那とつるんでる。

陸斗も顔は良い方。
でもやっぱ刹那と居るから、負けとんやろな。
お兄系って言うんかな、陸斗のこと。



「つーかさ、なにげに俺らそろってない?」

「ほんまやー! 
 なんか久しぶりやな、この空気」


あたしと刹那と苺と陸斗は、1年の時同じクラスだった。
出席番号と席が近いことから、なぜか急激に仲良くなった。
一緒に学校さぼったり、休日遊んだり、
まぁ気付いたら一緒に居た。



あたしといーちゃんは前後に座り、その隣に刹那と陸斗が座った。



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