夢道


「やっと、今日……。」


そんな想いを

抱えながら、

私はこっそりと

部屋を抜け出し、

誰にも気付かれないように

注意しながら、

廊下を走り、

階段を駆け下りていった。


塔から出て

すぐのところに隠れ、

ロイさんが考えたという魔法を

使ってみることにした。


私は周りに誰も

見ている人がいないことを

確認してから、

ゆっくりと目を閉じ、

心を落ち着かせた。


そして、

小さく言葉を唱えた。


すると、

体が軽くなるような

感じがしてから、

次の瞬間に

高い所から落ちるような

感覚がした。


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