双綴―ふたつづり―
 その日、この小国・スクナは、誰もが歓喜に沸き上がる筈だった。

 誰もがその瞼の裏に思い描いていただろう。各々が『幸せ』に生きる姿を。




 そう、誰もが信じていた。











 あの日が来るまでは……。



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