桜花
しかし、辺りは暗く幼い鏡花は布団の中にいた。
幼い鏡花は布団の中で両親が話す声に聞き耳を立てていた。
「あの子、気味悪いのよ」
幼い鏡花がピクリと動いた。
その声は母の声だった。
母が父にそう話していた。
「何もない所を向いて話してるのよ。
私、あの子が気味悪くって……」
「構ってほしいんだろ。気が引きたいんだよ。
そうだ、鏡花を俺の実家に連れていくのは。
あそこなら寂しくないだろ」
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