ヒカリ
弾き語りっていうのかな、それならもっと駅前とか人通りの多いところでしそうなんだけど。

どんな人が弾いてるんだろう。

「ちょっとごめんね。」

チャーリーを地面に下ろすと、不満そうに私を見上げた。
この上目使いの不細工な顔が、私はたまらなく好き。

「探検いこっか。」

私の言葉に鼻息で答えたチャーリーを連れて、音を頼りに公園内を歩き回った。

その人はすぐに見つかった。
私がどんぐりの森、と勝手に読んでいる場所。
たくさんのクヌギやカシの木が生息している公園内の森。


そのひときわ大きなクヌギの木の下であぐらをかいでギターを弾いてる人がいた。

少し外灯から離れてるから、はっきりとは見えないけど、若い男の人。
私と同じくらいだろうか。
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