白煙
「柑菜!血!血!!」


凛が慌てながら私の額を指さした。


『え?』


当然、私は何のことを言っているのか
わからず首をかしげる。


「おでこから血が出てる!
学校ついたら、とりあえず保健室行こ!」


どうやら、ぶつけた拍子に
ちょっと血が出たみたい。


『これくらい大丈夫だよ(笑)
………って凛!?うっ、うわぁぁぁああ!?!?』


猛烈なスピードで凛に引っ張られ
そのまま私達は保健室まで来た。


コンコンッ


「失礼します!1年の川村凛です!
友人が電柱にぶつかって
怪我したので見てもらえますか!?」
『ちょっ、凛!!電柱にぶつかったの
言わないでよ!恥ずかしいから!』
「あっ、ごめん(汗)」


凛は昔からおっとりしているのに
いざとなったらはっきりという性格
なので時々困る時がある‥‥。


【どーぞ、入って】


保健室の中から、くすくすと笑っている
優しそうな男の人の声が聞こえた。


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