こころチラリ

洗濯物を取りに行かなければならなかった。


そのままになんかしておいたら、何が無くなるかわからない。
お金に余裕がないから、どれだけボロでも捨てられない服やタオルたち。


仕方なく頃合いを見計らってコインランドリーへと向かう。


物陰からそろりと見やると、そこはまた無人だった。
ホッとして足早に荷物を取りに向かう。


(よかったぁ、っていうか、いつまでもいるわけないじゃない、課長があたしに声かけたのだって道案内みたいなものだし。
自意識過剰過ぎだわ、馬鹿だな、あたし。)

丁寧に洗濯物をたたみ、紙袋に再び仕舞うとその場を離れた。


このランドリー、もう来れないかも。

課長が来るなら変えた方がいい。
何を言われるかわからないし、万が一江川陽菜達に知れたら大変だ。


帰ったらスマホで検索しよう。


そう決めて自宅へと戻った。


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