生意気毒舌年下男子

優しい?君









時間も経ち、後数分で高校のある下車駅だという時。



あたしの下半身に、手の感覚があるのを知った。

あたしの丁度…太ももら辺にある“何か”は、そっと上下に移動している。




……何だかなぁ~と思うあたしは、つくづく能天気だと思う。

こんな状況で、こんなことしか思えないなんて。





どうしよう。

“何か”を掴んで、思い切り叫ぼうか?

でもそんなこと、出来るはずない。

人違いだったら?

冷めた目で、乗客に見られたら?

どうしよう……。





「馬鹿じゃねーの?」

「!」




いきなりグイッと鞄ごと掴まれ、あたしは前のめりに倒れた。

ボスッと、誰かの体にぶつかった。




「さ、早乙女くん……」

「降りる駅、どこだ?」

「に、2個先の駅……」

「なら良い。……降りるぞ」




「え?」と言った所で、電車が停まる。

そして、扉が開いて行く。



早乙女くんはあたしの腕を引っ張り、出口へ向かって行く。




そして振り向きざまに言った。





「僕らがいた所にいたオジサンに気を付けてください。
彼女を痴漢しましたから」




早乙女くんの言葉に、慌てているオジサンがいた。

見たこともない、オジサン。

あの人が、あたしの……?




早乙女くんに引かれ、あたしは降りる駅の手前のホームに立った。








< 16 / 137 >

この作品をシェア

pagetop