生意気毒舌年下男子








「今まで馬鹿は沢山見てきたけど、アンタ以上の馬鹿は初めて見た。
そう言っているんだけど…聞こえた?
アンタの耳は休日か?」




スラスラ言われ、思わず顔をしかめた。




何?

何なの?

何であたし、こんなに馬鹿にされているの?






「ほら、遅刻するんだろ。行くぞ」





スタスタと出口へ向かって行く早乙女くん。

あたしは追いかけ、その襟を思い切り掴んだ。





「ちょっと待って、アンタ何年?」

「1年だけど」

「1年?
じゃああたしの方が年上じゃない。
年上は敬うのが人間として当たり前じゃない?」

「敬う?
へぇ、馬鹿のくせして、敬うって難しい言葉知っているんだな。
でも、俺は敬う気なんてないから」

「はぁ!?
年上には敬語を使うのが当たり前でしょ?」

「誰が決めた?」

「え?」

「誰が決めた?
年上には敬語を使いましょうって。
誰が決めたのか、今すぐ俺に答えてよ。
そうしたら、俺もアンタに敬語使うから」




誰が決めたって、そんなこと言われても…。

知らないし、そんなの。






< 7 / 137 >

この作品をシェア

pagetop