色恋 〜Colorful Loves〜














「おい、そこのアホ」











……………ん?





今、なんか、声がしたような………。







あたしは思わず、体勢を立て直し、手すりをぎゅっと握りしめた。






そして、きょろきょろと首を巡らせて、声の主を探す。




でも、あたしの視界に映るのは、大都会の明るすぎる夜景だけ。







「…………?」






じゃあ、いったい誰の声?





あ、もしかして、天国からあたしを迎えにきた天使?







「おいクソバカ、下だ下」






「………はい?」






< 2 / 136 >

この作品をシェア

pagetop