色恋 〜Colorful Loves〜
隆也はふぅ、とため息をついて、どすんと私の隣に腰を下ろした。




ソファが沈んで、視界がぶれる。




「………あー、疲れた」




独り言のように、でも確実に私に聞こえるように、隆也が呟く。




「なんもやる気しない………」




私は何も答えず、頬杖をついたままテレビドラマに夢中になっているふりをした。



昔だったら、「おつかれさま」なんて返していたかもしれないけど。




私だって、疲れてんのよ。



それなのに、疲れた疲れたって、自分ばっかり大変みたいに。




そりゃ、私のほうが先に帰ってるけどさ、朝は私のほうが早いんだし。



それに、私は一日中立ち仕事で、足はぱんぱんで腰も痛いの。





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