気まぐれ男子とその彼女。
気まぐれ男子と二の腕。


~気まぐれ男子と二の腕。~









「うーん………」




「…さっきから唸ってるけど、どうしたの?」





こんにちは。橋です。


実は今、菱くんの家にいるのですが、あ、これは通常ですね。


…そうじゃなく、実は私……、






「太った…かも」



「え」





菱くんの家の玄関には姿見があるのですが、そこでたまたま鏡に映った自分の二の腕を見てから、部屋に入ったっきりずっと二の腕の脂肪具合を確認しているのです。





そして出た結論。








「太っ……た」





思い返せば、最近何かと間食が多かったような…。







「ううー」



このっ、贅肉がっ…!!


 

─ぷにぷにぷにぷに




これだけつまんでやればいつか取れるかもしれないと変な念を込めながら恨めしげに二の腕をぷにぷにしていると。








「…そういうことならば、俺が確かめてあげましょう」



「ええっ!」




な、なぜこわなタイミングで興味がわいたのだと不思議に思うが、興味津々、目を輝かせている菱くんを見て断れなくなってしまい、結局許してしまうことにした。





「どうぞ……あの、あんまり驚かないでね」




「では失礼」




─ぷに










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