【いつきの小説講座】

ただし。

勘違いはしないで欲しい。

こと携帯小説においては“世界の色が非常に不安定”だ。

だから今、その作品が受け入れられなかったからといって、未来永劫受け入れられないとはかぎらない。

もしかすると“フランス料理風に調理したおでん”ならウケる可能性が十分にある。

そしてまた、時が移り変われば流行の話も変わっていくことだろう。

それを見極めるのもまた、作家として必要なことだ。

もちろん、ずっと変わらずに自分の姿勢を貫いていくこともひとつの道であることは間違いない。

受け入れられないことがすなわち、排除すべき作品ということではない。

要はその時点でウケる可能性が高いか低いかの問題であって、作品の質そものもはまた別の問題だ。

それが携帯小説の面白いところでもあり、難しいところでもある。



どのような読者に読んで欲しいのか?

どのような作品なら読まれるのか?

どのような色に携帯小説を染めていきたいのか?



これらを意識しながら書くことが、書き続けることが何よりも、技術的なその他諸々の基礎よりも大事。

それをここでようやく書くのは、ここまで読み進めてきた皆ならばきっと素直に受け止められるだろうと考えるからだ。

当たり前のことのようで見落としがちなこと。


読まれるというのはどういうことか。

書くということはどういうことか。

携帯小説とはどういうところか。


数多くのことを知り、力をつけた皆だからこそ、改めてここで深く考えて欲しい。




さて、俺とはここまでだ。

どうだったかな?

これから沢山の素晴らしい作品に出逢えることを楽しみにしているぞ!

じゃぁ、またな!!


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