【いつきの小説講座】
伏線の拾い忘れを軽く考えてはいけない。

これは良い作品を作たいならば尚のこと。

それは“雑味”に他ならないからだ。

例えるならば珈琲でいうところの“エグ味”であり“うぶ毛をとり忘れたオクラ”のようなもの。

完全なまでに味を阻害するものではないかもしれない。

けれども、ではそれははたして



『こだわりぬいたもの』



と自信を持っていうべき代物だろうか?

この頁に至るまで真剣に読み進めてきた君達ならばきっとそうは思わないはずだ。

ただし間違えてはいけないのは、その伏線が謎を解く鍵“ではない”ということじゃぁない。

ソレが伏線だったのかそうではなかったのかをきちんと書くか書かないか。

つまり──



『アタリハズレの答え合わせ』



をしなければいけないということ。

でなければ読者は「ん? アレは結局なんだったんだ?」ということになり、なんとも後味の悪い読後感に見舞われてしまう。

だからもし、まったく関係のない表現、描写であればそれは削除すべきなんだよ。


いいか?

小説ってのは“無駄”を省いてようやく、まともな“作品”といえるんだということを良く肝に銘じておくようにしてくれ。
< 68 / 111 >

この作品をシェア

pagetop