私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~



───放課後。



結局体育の授業に遅れてしまった私は、反省文五枚を課題として出された。



美優ちゃんや他のクラスメイトの子も、みんなクラブ活動などに行ってしまって、教室には私1人。



がらんと空いた教室は、どこか別の空間のようだった。





「はあぁ~っ」


ちょっと休憩して伸びをする。


遅刻しただけで反省文五枚とは、ちょっと厳しすぎると思う。



まぁその厳しさが、厳格な親から人気がある理由なんだろうけれど。




私は高等部から白女に入学した。


初等部から高等部まで、ほぼエスカレーター式に進学できる白女では、外部生は珍しい。


私の両親は初等部から私を入れたかったみたいだけど、莫大な入学金が掛かるため断念。

だって私のうちは、何の変哲もない普通の家庭だもの。


それに正直、こんな変わった学校には、通いたくなかった。


今までの公立学校とは違って、私には敷居が高すぎる。


それがクラスメイトと一定の距離を保つ理由なんだけど。



< 13 / 238 >

この作品をシェア

pagetop