私には嫌いなものが多すぎる。




ぐいっ




「…」



「わ…」






無言で教室から連れ出され、人気のない廊下の行き止まりに…か、壁ドンじゃないっすか!






「ほんと…これだから、手放せない」



「え?」




直斗を見上げると、視界いっぱいに直斗。




「ん…」



触れるだけのキスから、啄むようなキスに変わる。





「んぅ……はぁ…」




「…真桜…」



「ふぇ…?」



「もう絶対に離さない。


…愛してる。」





その言葉に涙があこぼれる。





「…っ私のほうが…愛してます…」





私には嫌いなものが多すぎる なんて嘘。

私には大好きなもののほうが多すぎるみたいです。





*FIN*







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