好きになんてなるわけねーだろ!!!


ドサッ……。


制服はそのままにベッドに寝転がる俺。


…完全に自覚した。

俺、杏奈のこと。


でも、だからって。どーすればいいんだよ。


必死に通常を取り繕う俺が、杏奈にバレていなさそうなことだけが救いだった。


『はぁ。なんかスカッとするもの…。』


気分を変えるため、俺はコーラを求めてコンビニへと歩いた。


コンビニには、なぜか多くの人がいた。

その中には、見覚えのある先輩の姿もあって、学校帰りの集団のようだった。


俺は、少しだけ人混みに顔を顰め、さっさと用を済まそうと、コーラを手に取る。

さっきの先輩たちが買ったのか、コーラは残り1本だった。


「あーー。最後1本のコーラとられたー。」


不意に後ろから聞こえた聞き覚えのある声に、俺は顔をしかめる。


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