好きになんてなるわけねーだろ!!!


『……う、うぅ…っ……!」

「え、ちょっと、また泣くのーー!?」

『…だだ、だって、嫌われたとおもっ……』

「き、嫌わないよーー!!」


いつもは、杏奈が妹みたいなのに、これじゃ立場逆転だよ…。

私は、そのあと思う存分泣いて、手を繋いだまま公園を出た。

涙が乾くまで、ずっと公園に居座ったから、公園を出る頃には電灯にあかりが灯り、周りは真っ暗になっていた。


『…ねえ、杏奈。私たち、本当の親友になれたかな?』

「どうだろー、精々クラスメートから友達にランクupしたくらいじゃない?」

『え!?そ、そんな…』


ショックで、つい叫ぶと杏奈はクスクスと笑った。


「嘘だよ。親友だって私は思ってる。」

『もう、杏奈のバカ!!大好きだバカ!!』

「ばかばかうるせーわ!!」


騒がしく帰っていると、後ろからものすごい足音が聞こえた。



「可愛い子みーっけ!!こんなに暗いのに女の子2人でなにやってんの?」


私は、ついつい身構える。

杏奈も、驚いた様子で固まっていた。


……これって、本当にやばいやつ…!?

< 29 / 277 >

この作品をシェア

pagetop