ツンデレ専務と恋人協定
葛藤と本当の気持ち
常務の秘書として、慣れてきた。

常務は出張も会食も多くて、スケジュール管理をするだけでも大変だ。


「常務、珈琲をどうぞ」

「ごめん。水にしてもらえる？」


いつも朝イチは珈琲って決まっていたのに、水だなんて初めて頼まれた。

不思議に思いながら常務の顔を見ていると、何だか顔色が悪い気がする。


「どこか、具合でも悪いんですか？」

「いや、大丈夫」


大丈夫だと言ってるけど、大丈夫そうには見えない。

私は水を用意して常務のデスクまで再び持ってきた。


「常務、良かったらこれ飲んでください」


そう言って、水と一緒に栄養ドリンクもデスクの上に置いた。

常務はパソコンに向けていた視線を栄養ドリンクに移してから私をジッと見つめてきた。


「どうかされましたか？」

「いや、ありがとう。今日の夜、ロバートと会食に里田さんも一緒に来て」

「はい。畏まりました」


疲れているのか具合が悪そうなのに、今夜も会食の予定だなんて大丈夫かな？

心配しながらも私は仕事に戻った。



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