初恋イチゴ。˚*




「俺さ、本当に夏恋のこと好きだった」





「うん…」











好きだったでもあり、好きでもあるんだよね



なんだか複雑











「中2のときに夏恋に告白されて本当に嬉しかったんだ
それから二人でいっぱい思い出作って…
一つ一つの思い出が、今重なった時につらくなるけどね」











私にはない気持ち



私は翠くんが初恋だし、付き合ったこともない


だから翠くんみたいに思い出で苦しんだことないからわからない気持ち





でもわかりたいとは思うな…











「一つ一つの匂いとか場所、風景、時間
それがふとした時に辛くなるんだ」











今話してるのはほぼ独り言のように呟かれる



きっとなにか言葉をかけて欲しいんじゃない

聞いてほしいんだよね…











「本当は取られたくなかった。取り返したかった。でも無理だった
幸せを願うって言って身を引くしかできなかった」





「…翠くん…」





「こんなに後悔するなら…
こんなに忘れきれないなら…好きになりたくなかった」











そう言う翠くんの背中は微かに震えている




どれだけつらいんだろう?


親友と大好きな人が付き合う気持ちはわかる


でもね?同じ思い出がないだけマシなんだよね

同じ思い出で辛い思いするって
どれだけ苦しくて、やりきれない気持になるんだろう?





私には想像もつかないくらい苦しいんだろうな…











「ほんと、未練がましい…
後悔ばかりで何もしない自分が嫌い
でも変えれないんだよ」











翠くんの気持ちを聞いていると

何故か私の目から涙がこぼれてきた





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