全ては偽りから
出会い、そして偽りの始まり


キーンコーンカーンコーン

「これで終わりです。ありがとうございました」

4限が終わり先生が出て行った後、みんな席を立ち始め教室が騒がしくなった。

私も席から立ち上がり仲の良い友達の席にお弁当を持って向かった。

机をくっつけてイスに座りお弁当を食べ始めると自然と会話は始まる。

「でぇ、この間、ダーリンがぁ…」

この語尾を伸ばす話し方が特徴的な女の子は寺月 朱理(テラツキ アカリ)。
明るい茶色の長い髪と少し濃ゆめのメイクが特徴的でいかにも女子高生って感じ。

「またぁ?朱理のダーリンヤバいっしょ?!」

この子は鷹棟 麻耶(タカムネ マヤ)。
黒髪ショートカットで前髪につけた赤いピンがトレードマーク。

「そういう麻耶の彼のがヤバいんじゃないのー?」

ニヤニヤ笑いながら麻耶にそう言ったのは香月 奈々(カツキ ナナ)。
紫の髪で高い位置でポニーテールにしている髪型で左目のしたの泣き黒子がチャームポイントの女の子。

この3人が私の高校に入って出来た友達。

そして、みんな彼氏持ち。いわゆるリア充。
そうなってくると話題は彼氏について。

いないけど、いないけれども!
話を合わせるために彼氏いるって嘘ついてます。

「朱理の彼氏ヤバいんじゃないの?年上でしょ?」

「そういう唯はぁ、どーなのぉ?」

あ、ヤバい。

嘘ついてる所為か、話を振られると少しドキッとしてしまう。

「え?私?まぁ、いつも通りだよ?」

そう言って苦笑いをする。
そんな私を見て3人は
「悩みなさそうだよね、唯って」
と言われた。

< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop