これは絶対に恋じゃない




「中学2年の時、加恵とクラス離れて…別れた気まずさもあってか、お互い話す機会も少なくなって…後悔した。…だから、3年になったら、ちゃんと伝えようって決めたんだ。オレの気持ちを。でも、加恵もオレのこと避けてたし…なかなか話しかけることできなくて。そんな時、知った…加恵といつも一緒にいる凛と委員会が同じだってこと…」



「…そっか」



薄々、気づいていたこととはいえ、やっぱりズキンと、胸が痛む。


「…オレは、加恵に気持ちを伝えたくて…凛に近づいた…凛と仲良くなれば加恵と話せると思って…っ、ほんとサイテーだよな。しかも、凛がオレの前からいなくなった理由も気づいてなかったし…嫌われても仕方ない」



吐き捨てるように言葉を紡ぐ彼に、私は、




「…悠希。私ね、あの時悠希のこと本当に好きだったよ。正直、加恵目当てで近づいたってことには、傷ついたけど…あなたと付き合ったこと…今は、もう後悔してない。だからさ、加恵のこと避けてないでちゃんと話しなよ?私に話してくれたみたいにさ」




と、言って、微笑んだ。




あ!でも…加恵…今は、御池くんと付き合ってんだよね…。


それ、悠希に伝えてもいいのかな?



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