これは絶対に恋じゃない
…悠希、顔赤い…?
「っ…今、こっち見んな」
パチリと、目があった途端、パッと顔をそらされた。
…耳まで真っ赤だ…。
その様子を見た瞬間、なんだかこっちまで恥ずかしくなる。
つられて、カーッと赤く染まる頬を思わず手で覆った。
「…あのさ、凛、さっきの言葉…嬉しかったから」
「…うん」
「…凛のこと絶対大事にするから…オレと付き合ってほしい」
「……はい」
こんなに幸せを感じたのはおそらく生まれてはじめて。
未だに照れたように顔を赤くしながら、言葉を紡ぐ彼が愛しくて、自然と笑みがこぼれた。
これが私のはじめての恋。
少し回り道をしたけれど、思いが通じ合った時、本当に嬉しかった。
でも、このずっと続くと思っていた幸せも、終わるときがくることを…
私は、数ヶ月後に思い知ることになる。