純粋に君を愛せたなら
歩き疲れて棒のような脚に鞭打って歩く私に遠慮なく降る水を、天の恵みと呼ぶように強要する瞳を思い出した。


この透明で重く冷たいそれは、ただ私を暗闇に引きずり込むだけで清める事など無いと言うのに。
凍てる様に君をも連れて行こうとしているというのに。

それでも大いなる大地を潤すものとして祈りを捧げると言った瞳を。

自然の中で生かされている事に純粋に感謝することなんてとうに忘れてしまった私に言うのか。

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